目の下のたるみは、多くの人が悩む問題です。年齢を重ねるにつれて、肌の弾力が失われ、疲れた印象や老けた印象を与えてしまいます。適切な対策を取れば、たるみを予防したり改善したりすることが可能です。
この記事では、目の下のたるみの原因からクリニックで行う治療法、自宅でできる簡単ケアまでを詳しく解説します。たるみに悩まない、自信に満ちた自分を目指しましょう。
目次
目の下のたるみの原因5つとメカニズム
目の下のたるみの原因は主に以下の5つです。
- 加齢による皮膚の弾力低下
- 表情筋の衰え
- 眼窩脂肪の衰え
- 生活習慣の影響
- 遺伝的要因
加齢による皮膚の弾力低下
年齢を重ねるにつれて、肌の土台となるコラーゲンやエラスチンといった成分が減少します。コラーゲンは肌に弾力を与える繊維状のタンパク質、エラスチンは肌の柔軟性を保つゴムのようなタンパク質です。
日本皮膚科学会の研究によると、20~30代にかけて、1年間に約1%のコラーゲンが減少します。30歳を過ぎると生成量が顕著に減少し、50代になると20代のコラーゲン量の約70%にまで減少することが明らかになっています。
表情筋の衰え
目の周りには眼輪筋という表情筋があり、まばたきや目の開閉に使用されているものです。加齢やスマートフォン、パソコンの過度な使用などで眼輪筋を酷使することで、筋肉は衰えていきます。目の周りの皮膚や脂肪を支えきれなくなり、たるみが生じます。
眼窩脂肪の衰え
目の周りには、眼球を保護するクッションの役割をする眼窩脂肪(がんかしぼう)があります。眼窩脂肪の衰えは、眼の下のたるみの原因です。加齢によって眼窩脂肪を支える組織が弱くなると、脂肪が前に飛び出し目の下が膨らんで見えたり、脂肪が下垂したりします。
生活習慣の影響
紫外線や睡眠不足、喫煙などの生活習慣も、たるみの原因です。紫外線は、肌の老化を促進させる大きな要因の一つであり、肌の弾力を保つコラーゲンやエラスチンを破壊します。睡眠不足は肌の新陳代謝を妨げ、喫煙はニコチンによって血行不良を引き起こし、肌の老化を加速させます。
顔や首など部位ごとに老化が気になる方向けに、それぞれ詳細に解説しています。気になる方はぜひチェックしてみてください。
>>顔の老化を食い止める!老化を遅らせる方法とケアを徹底解説
>>首の老化によるシワやたるみの原因とは?予防するためのポイントも解説
遺伝的要因
目の下のたるみやすさには、遺伝的な要因も大きく影響します。両親や祖父母など、家族にたるみが目立つ人がいる場合、自分もたるみやすい体質を受け継いでいる可能性があります。
上記の5つの要因が複合的に作用することで、目の下のたるみが形成されます。たるみの予防や改善には、原因を理解し、適切な対策を講じることが重要です。
目の下のたるみ治療3つの種類と費用相場
目の下のたるみを改善するための治療法には、主に以下の3つがあります。
- 脂肪注入
- レーザー治療
- 手術
脂肪注入
脂肪注入は、自分の体から採取した脂肪を気になる部分に注入する治療法です。自分の脂肪を使うため、アレルギー反応などのリスクが低く、効果が長持ちする傾向があります。
- 効果の持続期間:半永久的(個人差あり)
- 費用相場:30~50万円
- メリット: 効果が長持ちする、アレルギー反応が少ない
- デメリット: ダウンタイムがやや長い
レーザー治療
レーザー治療は、レーザーの熱エネルギーを使って肌の深層にあるコラーゲンの生成を促進する治療法です。メスを使わないため、傷跡が残りにくいというメリットがあります。
- 効果の持続期間:3か月~1年程度(個人差あり)
- 費用相場:5,000~3万円
- メリット: 傷跡が残りにくい、ダウンタイムが少ない
- デメリット: 効果が出るまでに時間がかかる場合がある
手術
手術によるたるみ治療は、たるみの原因となっている皮膚や脂肪を直接切除する方法です。確実な効果が期待できますが、ダウンタイムが長く、費用も高額になる傾向があります。
- 効果の持続期間:長期的(個人差あり)
- 費用相場:30~60万円
- メリット: 効果が確実
- デメリット: ダウンタイムが長い、費用が高い
治療法を選ぶほかにも、治療を行う機関に配慮する必要があります。クリニックを選ぶ際のポイントは以下のとおりです。
- 医師の経験や実績
- 治療設備の充実度
- 料金体系の透明性
- カウンセリングの質
各点を考慮し、自分に合った治療法とクリニックを選択することが重要です。どの治療法を選択する場合も、事前に医師と十分に相談し、リスクと期待される効果を理解したうえで決断しましょう。
自宅でできる3つのたるみ対策
目の下のたるみは、適切なケアを行うことで予防や改善が可能です。以下に、自宅で簡単にできる3つのたるみ対策をご紹介します。
効果的なアイクリームと美容液の選び方
たるみ対策に効果的なアイクリームと美容液を選ぶ際は、以下の3つのポイントに注目しましょう。
- 保湿成分配合のもの
目元の皮膚は顔の中でも薄く(約0.6mm)、乾燥しやすい部位です。コラーゲンなどの保湿成分がたっぷり配合されているものを選びましょう。
- ハリ、弾力をアップさせる成分配合のもの
レチノールやビタミンC誘導体などの成分が配合されたアイクリームや美容液がおすすめです。お肌にハリと弾力を与え、たるみを予防、改善する効果が期待できます。
- 目元専用のものを選ぶ
目元専用のアイクリームや美容液は、デリケートな目元のために作られており、刺激が少なくお肌に優しいです。
マッサージで血行促進&筋肉を活性化
簡単なマッサージを毎日のスキンケアに取り入れることで、目元の血行を良くし、クマやくすみの改善にも効果が期待できます。目の下のたるみ解消マッサージの手順は以下のとおりです。
- ステップ1:中指と薬指に力を入れずに、目の下の骨に沿って、内側から外側へ優しく滑らせる
- ステップ2:こめかみに到達したら、そのまま優しく5秒間ほど圧迫する
- ステップ3:ステップ1~2の動作を3~5回繰り返す
注意点として、マッサージをする際は、力を入れすぎないように優しく行うことが大切です。
生活習慣の見直しでたるみを予防
目の下のたるみを予防するためには、日々の生活習慣の見直しも重要です。特に以下の4点に注意しましょう。
- 睡眠
毎日7~8時間の十分な睡眠を心がけましょう。睡眠中に分泌される成長ホルモンは、肌の細胞の再生を促す働きがあります。 - 紫外線対策
外出時は日焼け止めクリームを塗ったり、帽子やサングラスを着用したりするなど、紫外線対策を行いましょう。曇りの日でも紫外線は降り注いでいるので、注意が必要です。 - 食生活
バランスの取れた食事を心がけ、ビタミンCやE、タンパク質などを積極的に摂取しましょう。お肌の健康を維持するために不可欠な栄養素です。 - 禁煙
喫煙は血行不良を引き起こし、肌の老化を促進させる大きな原因の一つです。禁煙することで、肌の健康を保てます。
4つの対策を日々の生活に取り入れることで、目の下のたるみの予防や改善が期待できます。ただし、効果には個人差があり、即効性を求めるのは難しいため、継続的なケアが重要です。
まとめ
目の下のたるみは、加齢や生活習慣などさまざまな要因で引き起こされますが、適切なケアや治療で改善が可能です。
- クリニックでの治療法:脂肪注入やレーザー治療、手術など
- 自宅でのケア:適切なアイクリーム使用やマッサージ、生活習慣の見直し
自分に合う対策を継続的に行うことで、若々しい印象を保てます。たるみは自然な現象であり、過度に気にしすぎないことも大切です。健康的な生活を心がけながら、自分らしい美しさを追求しましょう。
肌の老化防止について、以下の記事で詳しく解説しているので、より深く知りたい方はぜひご覧ください。
>>肌老化の4つの原因!予防するためのスキンケア術や生活習慣も合わせて解説 | 銀座アイグラッドクリニック
参考文献
- A green-based approach for noninvasive skin rejuvenation:Potential application of hyaluronic acid
- 目の下のたるみの原因、対策、治療法を紹介|品川スキンクリニック
- Effects of age and diabetes mellitus on the solubility and nonenzymatic glucosylation of human skin collagen|S L Schnider, R R Kohn
- 【目の下のたるみ、くま取り】人気の脱脂法、アイスレッドの違いを解説|銀座、麻布十番、大阪、奈良の美容皮膚科、美
- 目の下のたるみを取る方法は?目元のたるみの原因と改善方法|美容皮膚科タカミクリニック
- 肌のたるみを引き起こす原因は?|大正製薬
- 【目の下のたるみを取るには?】原因や効果的な治療法を解説|美容皮膚科フェミークリニック
- クマ取りの値段の相場はいくら?クマの種類別でおすすめの施術を紹介|NARU Beauty Clinic