顎下の肉が気になり、ため息が出ることはありませんか?顎下の肉は多くの方が抱える悩みです。加齢や脂肪、姿勢やむくみなど複数の原因が重なると考えられています。
この記事では、顎下の肉ができる原因をわかりやすく解説し、対策や治療法、費用、クリニック選びのポイントまで紹介します。ご自身に合った解決策を検討する際の参考になれば幸いです。
以下の記事では、顎下を含めた顔全体の脂肪に悩む方に向けて、自宅でできるセルフケアから美容医療まで、顔痩せに効果が期待できる方法を厳選して紹介しています。
>>顔痩せ方法5選!セルフケアから美容医療まで詳しく解説
まずはお気軽にご相談ください
顎下の肉ができる4つの原因
顎下の肉ができる原因は以下の4つです。
- 皮下脂肪の蓄積
- 舌筋や表情筋の衰え
- 姿勢の悪さ
- むくみとリンパの滞り
皮下脂肪の蓄積
顎下の肉の主な原因の一つは皮下脂肪の蓄積です。食べすぎ・飲みすぎや運動不足で体重が増えると皮下脂肪が増え、顎下に脂肪がつきやすくなります。特に長時間座りっぱなしは、消費エネルギーを減らします。基礎代謝は20代をピークに緩やかに低下し、加齢とともに脂肪がつきやすい体質へ変わりやすい点も注意が必要です。
脂肪が増えると皮膚や筋肉が支えきれず、重力でたるみが目立ちやすくなります。
舌筋や表情筋の衰え
顎下の肉には、舌筋や表情筋の衰えも関与します。舌筋が衰えると舌が下がり顎下の皮膚がたるんで見えやすくなります。安静時に舌が上顎に触れない場合は衰えが疑われます。表情筋も加齢や無表情な生活で衰えやすい筋肉です。口角を上げる筋肉が弱るとフェイスラインがぼやけるため、簡単な表情筋エクササイズが有効です。
姿勢の悪さ
長時間スマホを操作したり、パソコン作業で猫背になったりする姿勢も顎下の肉を招く原因の一つです。猫背やストレートネックの状態では、顎が前に突き出てしまい、首や顎周りの筋肉がうまく使われなくなります。その結果、筋力が低下し、脂肪や老廃物が溜まりやすくなってしまいます。
さらに、血流やリンパの流れも悪くなるため、むくみが生じやすくなり、顎下のたるみが目立ってしまうこともあります。二重顎を防ぐためには、普段から正しい姿勢を意識することが大切です。理想的な姿勢は「耳の穴・肩・股関節」が横から見て一直線になる状態です。
背筋を伸ばし、頭の位置が前に出すぎないように心がけましょう。
むくみとリンパの滞り
朝は顔が、夕方は足がむくむと感じる方も少なくありません。むくみは顎下の肉にも関与します。顎周りは血液やリンパの流れが滞りやすい部位です。リンパ液は老廃物や余分な水分を回収し排出する役割があります。流れが滞ると不要物が溜まり、むくみが生じやすくなります。
顎周りはリンパ節が多いため老廃物と水分が溜まりやすく、フェイスラインがぼやけて二重顎のように見えることがあります。むくみ対策には、塩分を控えた食事・適度な運動・十分な睡眠が基本です。カリウムを多く含む食品(バナナやほうれん草など)は余分な塩分の排出を助けるため、意識して摂取すると効果が期待できます。
顎下の肉を改善するセルフケア
顎下の肉を改善するセルフケアは以下のとおりです。
- 舌筋トレーニング
- 表情筋エクササイズ
- リンパマッサージ
- 姿勢改善
舌筋トレーニング
顎下のたるみは舌筋の衰えと関係します。舌筋は咀嚼・発音を助け、顎下ラインも支えています。舌筋が衰えると舌が下がり、皮膚がたるみやすくなります。舌回しと舌出しを行うと舌筋が鍛えられ、顎下のたるみの改善が期待できます。
舌回しは口を閉じ、舌先を歯茎に沿わせ左右それぞれ10回ずつ回します。舌出しエクササイズは、舌を前へ突き出し5秒キープして10回行います。毎日続けると舌筋が強化され、たるみ改善が期待できます。
表情筋エクササイズ
表情筋の衰えも顎下のたるみに関与します。加齢や無表情な生活で筋力が弱まると皮膚や脂肪を支えにくくなり、フェイスラインがぼやけやすくなります。表情筋エクササイズは以下の2つです。
- あいうえお体操
- 顎引き
あいうえお体操では「あ・い・う・え・お」と口を大きく動かして発声し、それぞれの音を5秒間キープします。顎引きエクササイズでは、背筋を伸ばし顎をゆっくりと後ろに引いて5秒間キープします。エクササイズを毎日行うことで、筋力向上と血行促進が期待できます。
リンパマッサージ
リンパの流れを整えることも顎下の肉の改善に役立ちます。リンパ液は老廃物や余分な水分を回収して排出する役割を担っています。リンパの流れが停滞するとむくみが生じ、フェイスラインがぼやけてしまいます。顎下リンパマッサージの手順は以下のとおりです。
- ステップ1:両手の親指を顎先に当てる
- ステップ2:顎の骨に沿って耳の下までゆっくり滑らせる
- ステップ3:そのまま首筋を伝い鎖骨へやさしく流す
入浴後など体が温まった状態で行うと流れが促進され、むくみ軽減が期待できます。マッサージは強く押さず、痛みを感じない程度の優しい圧で行うことが大切です。強い力でマッサージすると、皮膚や組織を傷つける可能性がありますので注意が必要です。
姿勢改善
日常の姿勢も顎下の肉に影響します。猫背やスマホ首は首・顎の筋肉を緊張させ、血行とリンパの流れを低下させます。結果として、脂肪や老廃物が蓄積しやすくなります。正しい姿勢は、耳や肩、腰、くるぶしが一直線に並び、顎を軽く引いて背筋を伸ばした状態を指します。肩の力を抜いてリラックスしましょう。
デスクワークやスマートフォンを使用する際、画面を目線の高さに保ちます。顎を突き出さないように意識することが大切です。こうした姿勢を続けると、首と顎の筋肉のバランスが整い、たるみの予防や改善が期待できます。
顎下の肉の改善が期待できる美容医療
顎下の肉の改善が期待できる主な美容医療は以下の3つです。
- 脂肪溶解注射
- 脂肪吸引
- HIFU(高密度焦点式超音波)
ご自身の状況や希望に応じた最適な治療を選択する際の参考になれば幸いです。
脂肪溶解注射
脂肪溶解注射は、顎下に薬剤を注入して脂肪細胞の減少を促す治療法です。メスを使わないため体への負担とダウンタイムが比較的少なく、リバウンドしにくいとされることもあります。使用する薬剤は、デオキシコール酸を主成分とするBNLSneoなどが広く用いられています。
研究報告によると、デオキシコール酸ベースの注射剤について一定の結果が報告されています。効果を実感するためには、通常2〜4週間の間隔で数回の施術が必要です。1回10〜15分ほどで終了します。術後は腫れや赤み、内出血が生じることがありますが、通常は数日で落ち着きます。
費用は薬剤と回数によりますが、1回あたり数万円が目安です。当院の脂肪溶解注射について、詳しくは以下のページをご確認ください。
>>脂肪溶解注射について
脂肪吸引
脂肪吸引は、カニューレという細い管を用いて顎下の脂肪を直接吸引する治療です。脂肪細胞自体を取り除くためリバウンドしにくいとされていますが、効果の実感や持続期間には個人差があります。脂肪吸引には、皮膚を切開する方法と、切開せずにカニューレを挿入する方法があります。
顎下の脂肪吸引では、手術跡が目立たないよう皮膚の切開する際はごく小さく行います。施術時間は脂肪量によりますが、おおむね1時間程度です。術後は腫れや内出血、痛みが生じる可能性があり、ダウンタイムは数日〜数週間と個人差があります。費用は吸引量や方式によって異なりますが、数十万円が目安です。
体への負担が比較的大きい治療のため、医師と十分に相談し、ご自身の体質と希望に合った方法を選びましょう。
HIFU(高密度焦点式超音波)
HIFUは、超音波を皮膚深部のSMAS筋膜へ照射し、熱収縮でフェイスラインを引き締める治療です。ダウンタイムが短く、施術後すぐにメイクができます。施術は30〜60分ほどです。効果は直後に実感する例もあれば、数か月かけて現れる例もあります。効果の持続は半年〜1年程度とされています(個人差あり)。
費用は照射範囲と回数によって異なりますが、数万円〜数十万円が目安です。なおHIFUは脂肪を直接減らす効果はありません。そのため脂肪量が多い場合は、脂肪溶解注射や脂肪吸引と組み合わせると、より高い改善効果が期待できます。
美容医療を受けるクリニック選びのコツ
美容医療を受けるクリニック選びのコツは以下のとおりです。
- 施術実績
- 丁寧な診察
- 明確な料金体系
- アクセスの良さ
施術実績
クリニックを選ぶ際は、顎下の肉に関する治療実績が豊富かどうかをホームページで確認しましょう。症例写真や施術内容、体験談は技術力を見極める重要な手掛かりです。さらに、頸部の解剖学(プラティスマ筋や神経・血管の走行など)を熟知したうえで施術しているかも重要です。
ショートスレッドリフトは、糸の種類や挿入位置、深さで結果とリスクが変わるため、高度な技術と知識を持つ医師の選択が重要です。
丁寧な診察
悩みや希望を丁寧に聞いてくれたうえで、最適な治療法を提案してくれるクリニックを選びましょう。施術のリスク・副作用・費用を明確に説明してくれるか、といったことも重要な判断材料です。美容医療は自由診療のためクリニックによって料金が大きく異なることがあります。
施術前に料金体系と支払い方法を詳しく聞き、不明点を解消してから決定すると安心して施術を受けることができます。
明確な料金体系
施術費用はクリニックによって大きく異なります。施術費用だけでなく、再診料や薬剤費などの追加費用も説明してくれるかを確認しましょう。料金体系がわかりやすく、不明点が残らないことが大切です。内容と費用について納得したうえで、施術を受けるようにしましょう。
脂肪溶解注射は1回の費用が比較的安価ですが、複数回の施術が必要になる場合があります。一方、脂肪吸引は1回の費用が高めでも、効果が長く続く傾向があります。長期的な費用対効果を考慮することが大切です。施術の特徴を理解し、予算に合わせて最適な治療法を選びましょう。
アクセスの良さ
クリニックの立地も大切です。自宅や職場からのアクセスが良いクリニックであれば、通院の負担を軽減することができます。緊急時の対応体制についても確認しておくと安心です。
まとめ
顎下の肉の要因は、脂肪蓄積や筋肉の衰え、姿勢の乱れ、むくみなどさまざまです。舌回しや表情筋エクササイズ、リンパマッサージ、姿勢改善といったセルフケアは、今日から始められます。脂肪溶解注射や脂肪吸引、HIFUなどの美容医療も効果が期待できます。
治療を検討する際は、症例実績や丁寧な診察、明確な料金、通いやすい立地を備えたクリニックを選びましょう。適切なケアと医療を組み合わせ、すっきりしたフェイスラインで自信のある毎日を目指してください。
以下の記事では、たるみ改善に効果が期待できるフェイスラインケアの具体的な方法について詳しく紹介しています。セルフケアから美容医療まで幅広く解説していますので、ぜひご参考ください。
>>フェイスラインは引き締められる?たるみ改善が期待できるケア方法を解説
まずはお気軽にご相談ください
参考文献
Wenyun Ting, Junxian Wen, Zhijin Li, Jiaming Sun, Jiaping Zhang, Maoguo Shu, Hongwei Liu, Li He, Bo Yu, Nan Jiang, Chunyu Xue, Qian Tan, Xuewen Xu, Sufan Wu, Dan Jian, Hongyi Zhao, Lei Wang, Nanze Yu, Xiaojun Wang. A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled, Multicentered Study to Evaluate the Efficacy and Safety of MEI005 in Reducing Submental Fat in Chinese Adults. Aesthetic Surgery Journal, 2025, 45, 6, p.629-637