脂肪溶解注射は、気になる部分の脂肪減少が期待できる施術として注目されています。メスを使わない治療法のため、比較的負担が少ないとされています。ただし、施術後にはダウンタイムと呼ばれる回復期間が必要です。ダウンタイム中は、腫れや痛み、内出血、赤みなどの症状が現れる可能性があります。
期間や症状の程度は、使用する薬剤の種類や注入量、施術部位、個人の体質によって異なります。この記事では、脂肪溶解注射のダウンタイムの期間や症状、軽減するための対策について詳しく解説します。理想の自分を目指すための第一歩として、ぜひこの記事をご活用ください。
当院では脂肪溶解注射(カベリン)による痩身治療を行っています。二の腕やお腹周りなど気になる部位を狙い撃ちでき、すっきりとしたシルエットを目指せます。初回7,600円(税込)からお試しいただけ、施術時間は部位により5〜15分程度と短時間です。ダウンタイムも短く、施術後すぐに日常生活に戻れます。脂肪溶解注射について、以下のページでより具体的に説明しています。
>>脂肪溶解注射(カベリン)について
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脂肪溶解注射のダウンタイムは数日~1週間程度
脂肪溶解注射のダウンタイムは、一般的に数日〜1週間程度とされています。中でもデオキシコール酸は脂肪溶解効果が高い反面、炎症反応が強く、ダウンタイムが長引く傾向があります。デオキシコール酸は胆汁酸の一種で、脂質の吸収やコレステロールの代謝に重要な役割を担っている物質です。
研究では、デオキシコール酸の二重あごの脂肪減少に対する有効性が示されており、重大な副作用のリスクも低いとされています。アメリカやカナダでも、二重あごの脂肪を減らす治療薬として用いられています。
脂肪溶解注射のダウンタイムの特徴
脂肪溶解注射のダウンタイムの主な特徴を、以下の項目に沿って解説します。
- 施術部位によるダウンタイムの違い
- ダウンタイムが発生する要因
施術部位によるダウンタイムの違い
ダウンタイムの期間や症状は、施術部位によって異なります。顔は皮膚が薄く血管が多いため、腫れや内出血が目立ちやすく、ダウンタイムが長引く傾向があります。特に、まぶたなどのデリケートな部位は、腫れや内出血の症状が目立つ可能性があります。
一方、お腹や太ももなどは、皮膚が厚いため、顔に比べてダウンタイムは短く、症状も軽度であることが多いです。
以下の記事では、太ももへの脂肪溶解注射について、理想的な効果や施術時の注意点、ダウンタイムの特徴まで詳しく解説しています。脚痩せを目指す方はぜひご覧ください。
>>太ももの脂肪溶解注射で理想の美脚へ!効果と注意点を詳しく解説
ダウンタイムが発生する要因
ダウンタイムが発生する主な要因は、以下のとおりです。
- 薬剤の種類
- 注入量
- 施術部位
- 個人の体質
- 年齢(若い人ほどダウンタイムが短くなりやすい)
- 生活習慣
注入量が多いほど、ダウンタイムも長くなる傾向があります。健康状態が良好な場合、組織の修復が速やかに行われ、ダウンタイムが短くなることが期待できます。脂肪溶解注射を受ける前は、十分な睡眠やバランスの良い食事を意識して、万全の体調で施術に臨みましょう。
ダウンタイム中の主な症状
ダウンタイム中の主な症状は、以下のとおりです。
- 腫れ
- 痛み
- 内出血
- 赤み
腫れ
脂肪溶解注射後に最もよく見られる症状が腫れです。破壊された脂肪細胞の周囲に体液がたまることが、腫れの原因とされています。体液には損傷組織の修復に必要な免疫細胞や栄養素が含まれています。腫れの程度は、注入量や施術部位、薬剤の種類、体質によって異なります。
一般的に注入量が多い場合や、皮膚が薄い顔などへの施術では、腫れが強く出やすい傾向があるため注意が必要です。多くの場合、腫れは数日〜数週間かけて徐々に引いていきます。
痛み
脂肪溶解注射後には、痛みを感じる場合もあります。痛みの原因は、注射針による刺激と炎症反応です。炎症時には発痛物質が放出され、神経が刺激されることで痛みが生じます。痛みの程度も腫れと同様に、注入量や施術部位、薬剤、体質により異なります。多くは軽度で、市販の鎮痛薬で対応可能な範囲です。
内出血
注射針が毛細血管を傷つけることで、内出血が起こることがあります。内出血は、皮膚上に青あざのように現れます。内出血の程度は、注入量や注入部位、薬剤の種類によって異なりますが、多くの場合は1~2週間ほどで改善します。血液をサラサラにする薬(抗凝固薬など)の服用も内出血に影響を与えるため、服用している薬がある場合は、事前に医師に相談しましょう。
赤み
脂肪溶解注射後には、注入部位が赤くなることがあります。原因は、注射による炎症反応や、内出血が皮膚に透けて見えることなどです。炎症により血管が拡張し、血液が集まることで赤みが生じます。赤みは、数時間〜数日で治まることが多いですが、炎症の程度によっては数週間続く場合もあります。
脂肪溶解注射のダウンタイムを軽減する方法
脂肪溶解注射のダウンタイムを軽減する方法は、以下のとおりです。
- 清潔と安静を意識して回復を早める
- 腫れや内出血を抑えるために冷却する
- 飲酒・運動・入浴は当日は避ける
- 副作用が出たらすぐ医師へ相談する
清潔と安静を意識して回復を早める
施術後は、患部を清潔に保つことが重要です。清潔な状態を維持することで感染リスクの軽減が期待できます。患部をできるだけ動かさず、安静に過ごすことも炎症反応の抑制につながり、腫れや痛みを緩和しやすくなります。医師の指示に従い、適切なアフターケアを行うことが回復促進のために重要です。
腫れや内出血を抑えるために冷却する
腫れや内出血が気になる場合は、患部を冷やしましょう。アイスパックや保冷剤をタオルに包んで15〜20分程度当てることで、血管が収縮し、炎症の軽減が期待できます。冷やしすぎは凍傷のリスクがあるため、皮膚の状態を確認しながら行いましょう。冷たすぎて皮膚の感覚が低下してきた場合は、アイシングを中止してください。
飲酒・運動・入浴は当日は避ける
施術後すぐに血行が良くなる行動(運動や飲酒、長時間の入浴など)を行うと、腫れや内出血が悪化する可能性があります。施術当日は体を温めすぎず、安静に過ごすことが大切です。代謝を活発にする行動は、ダウンタイムの延長につながる場合があるため注意が必要です。
副作用が出たらすぐ医師へ相談する
施術後に以下の症状が見られる場合は、重篤な副作用の可能性があるため、速やかに医師に相談しましょう。
- 発熱
- 激しい痛み
- 長引く腫れ
- 皮膚の変色
- しこり
- 感覚異常
症状によっては、抗生物質や抗炎症薬、外科的処置などの対応が必要になることもあります。
脂肪溶解注射におけるリスクと注意点
脂肪溶解注射におけるリスクと注意点について、以下の内容を解説します。
- ダウンタイム以外に起こりうる副作用
- 副作用が出たときの対処法
ダウンタイム以外に起こりうる副作用
脂肪溶解注射では、一般的なダウンタイム症状のほかに、まれに深刻な副作用が現れる可能性があります。主な副作用は以下のとおりです。
- 感染症
- 皮膚の色素沈着
- アレルギー反応
- 脂肪壊死
- 皮膚の凹凸
- 神経損傷
脂肪壊死は、脂肪細胞が過度に破壊されたことで壊死を起こし、しこり状の塊が残って皮膚が凸凹になることがあります。神経損傷の場合には、注射部位周辺のしびれや感覚の鈍さが長引くケースもあり、まれとはいえ注意が必要です。副作用は、施術技術の差や使用薬剤の濃度、体質などに影響されます。
リスクを抑えるには、施術経験の豊富な医師を選ぶことが重要です。施術前にリスクや注意点について十分な説明を受け、納得したうえで施術を受けましょう。
副作用が出たときの対処法
副作用や異常な症状が現れた場合は、速やかに医師に相談することが重要です。脂肪壊死や神経損傷といった重篤な合併症の場合は、外科的処置が必要になるケースもあります。副作用を早期に発見し、適切な治療を受けることで、長期的なトラブルを防ぐことが期待できます。施術後の経過観察を怠らず、違和感があれば早めに医療機関に連絡を入れるよう心がけましょう。
まとめ
脂肪溶解注射はダウンタイムや副作用のリスクを伴う施術です。ダウンタイム中には、腫れや痛み、内出血、赤みなどが現れる可能性があり、期間は薬剤や施術部位、体質によって異なります。ダウンタイムを軽減するためには、以下の適切なケアが重要です。
- 患部の冷却
- 激しい運動や飲酒の回避
- 医師の指示に従ったアフターケアの実施
脂肪溶解注射には感染やアレルギー反応、皮膚の凹凸などの副作用が起こる可能性もあります。施術前に医師とよく相談し、リスクやダウンタイムについて理解したうえで施術を受けるようにしましょう。
以下の記事では、脂肪溶解注射を顔に打つ際に必要な薬剤量や、部位ごとの適正量、効果について詳しく解説しています。施術を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
>>脂肪溶解注射は顔に何cc必要?部位別の適正量と効果を解説
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参考文献
Benjamin Ascher, Jere Fellmann, Gary Monheit. ATX-101 (deoxycholic acid injection) for reduction of submental fat. Expert Rev Clin Pharmacol, 2016, 9, 9, p.1131-1143