鏡に映った自分を見て、フェイスラインのゆるみや二重あごが気になる方は多いです。二重あごは姿勢の悪さやむくみなどが原因で引き起こされ、見た目の年齢を実際よりも上に見せることがあります。二重あごの改善には、セルフマッサージや舌のトレーニングなどの日常的なケア、美容医療など、幅広い方法があります。
セルフマッサージにより頬のリフトアップが確認されたという研究結果もあり、継続的なケアによって改善が期待できます。パソコンやスマートフォンの長時間使用、マスクの常用など、生活習慣が二重あごの形成や悪化に関与している可能性もあります。
この記事では、二重あごの原因を深掘りし、原因に合わせた効果が期待できる解消法を解説します。すぐに始められるセルフケアから最新の美容医療まで、具体的な方法も紹介します。理想のシャープなフェイスラインを取り戻し、自信の持てる横顔を取り戻しましょう。
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二重あごの原因
二重あごは単に脂肪がついた結果ではなく、さまざまな原因が複雑に絡み合って引き起こされます。主な原因について以下の4つを解説します。
- 皮下脂肪の蓄積
- 表情筋・舌筋の衰え
- 姿勢の悪さ
- むくみとリンパの滞り
皮下脂肪の蓄積
あごの下に脂肪が蓄積すると皮膚が伸びてたるみ、二重あごになる可能性があります。顔は皮下脂肪がつきやすい部分であるため、全身の体重管理が重要です。脂肪をため込みやすい生活習慣は以下のとおりです。
- 高カロリーな食事の摂取が多い
- 糖質や脂質の多い食事の頻度が高い
- 間食の習慣がある
- 運動量が少ない
- 体を動かす機会が少ない
バランスの良い食事や適度な運動を取り入れ、二重あごの予防や改善を目指しましょう。
以下の記事では、特定の部位に効果が期待できる「部分痩せ」について、効果が期待できる方法や理想的なボディラインを目指すためのコツを詳しく解説しています。フェイスラインを含め、気になる部位ごとの対策を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
>>部分痩せはできる?効果が期待できる方法と理想のボディラインを作るコツ
表情筋・舌筋の衰え
顔の表情を作る筋肉である「表情筋」や舌の筋肉である「舌筋」は、あごの下の皮膚や脂肪を支えています。顔の筋肉が加齢や生活習慣によって衰えると、皮膚や脂肪を支えきれず、たるみが生じて二重あごにつながる可能性があります。
パソコンやスマートフォンの長時間使用、マスクの着用、やわらかい物中心の食生活などに注意しましょう。表情筋や舌筋を使う機会が減り、筋力の低下を招きやすくなる可能性があります。しっかり噛んで食事をすることによって、あごの筋肉を鍛える効果が期待できます。
以下の記事では、顔のたるみや二重あごを引き締めるためのセルフケア方法から美容医療まで、実践しやすい対策を5つ紹介しています。日常生活に取り入れやすい方法も多く、顔痩せを目指す方におすすめの内容です。
>>顔痩せ方法5選!セルフケアから美容医療まで詳しく解説
姿勢の悪さ
姿勢が悪いと首やあご周りの筋肉が衰え、血行やリンパの流れが悪化します。猫背やストレートネックなどはあごを前に突き出すため、あごの下に皮膚や脂肪がたまりやすくなることがあります。
デスクワークやスマートフォンの操作などで、長時間同じ姿勢を続けないように気をつけましょう。正しい姿勢を意識することで首やあごまわりの筋肉が適度に働き、二重あごの予防や改善に役立つ可能性があります。
むくみとリンパの滞り
リンパの流れが滞ると顔やあごがむくみ、フェイスラインがぼやけて二重あごのように見えることがあります。血行不良やむくみを招く主な原因は、以下のとおりです。
- 塩分の過剰摂取
- 水分不足
- 睡眠不足
- 体の冷え
- ストレス過多
現代人は食生活の欧米化により、塩分を摂りすぎる傾向があります。インスタント食品や加工食品、外食が多い方は注意しましょう。
二重あごの改善が期待できる対策
二重あごの改善には、原因に合わせた適切な対策が重要です。主な対策として以下の5つを解説します。
- セルフマッサージ
- 舌のトレーニング
- 姿勢改善
- 食生活の見直し
- 有酸素運動
セルフマッサージ
セルフマッサージによってリンパの流れを促し、むくみを改善することで二重あごの解消が期待できます。あごの下はリンパの流れが滞りやすい場所であるため、マッサージによって流れをスムーズにすることが重要です。マッサージの効果を高める方法は以下のとおりです。
- 肌への摩擦を防ぐためクリームやオイルを使用する
- 耳の下から鎖骨に向かってやさしく撫でる
- あご先から耳の下に向かって、親指でゆっくり押し上げる
- あごのラインに沿って指の腹で円を描くようにマッサージする
- 1回あたり5分程度を目安に毎日続ける
- お風呂上がりなど体が温まっているタイミングで行う
- 痛みを感じない程度のやさしい力で行う
2022年に発表された研究では、セルフマッサージにより頬やあごの皮膚が持ち上がる効果が報告されています。適切な方法でセルフマッサージを行い、二重あごの改善を目指しましょう。
舌のトレーニング
舌の筋肉を鍛えるトレーニングはあご周囲のたるみを防ぎ、フェイスラインの引き締めに役立つ可能性があります。舌の筋肉である舌筋は、あごの下の皮膚や脂肪を支える役割を果たしています。代表的なトレーニングは以下のとおりです。
体操 | 方法 | 効果 |
舌回し体操 | ・口を閉じたまま、舌を歯茎に沿ってゆっくりと回す ・時計回りに10回、反時計回りに10回行う(1日3セット) |
舌筋を広範囲に使うことで、筋力の維持と強化が期待できる |
舌出し体操 | 舌をまっすぐ前にできるだけ突き出し、そのまま5秒間キープする(10回繰り返す) | 舌筋に集中的な刺激を与えられる |
隙間時間などを活用して、トレーニングを毎日継続しましょう。
姿勢改善
正しい姿勢によって首やあご周辺の筋肉が使われ、二重あごの予防や改善効果が期待できます。頭が背骨の延長線上に乗るよう意識し、あごを軽く引いて、耳や肩、股関節が一直線になるように立ちましょう。長時間同じ姿勢を続ける際にはこまめに休憩を取り、軽いストレッチを行うことで姿勢の崩れを防ぐ効果が期待できます。
食生活の見直し
食生活の乱れは、むくみや脂肪の蓄積を引き起こし、二重あごの原因になることがあります。塩分の過剰摂取は体内の水分バランスを崩すため、インスタント食品や加工食品、外食が中心の方は注意が必要です。
バナナやほうれん草などカリウムを豊富に含む食材は、余分な塩分の排出を促す働きが期待できます。水分不足もむくみの一因となるため、日常的にこまめな水分補給を意識しましょう。
有酸素運動
ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は体全体の脂肪燃焼効果を高めるため、二重あごの改善が期待できます。体全体の脂肪を燃焼させると、あごの下に蓄積された脂肪も減少し、血行が促進されるためむくみの改善にもつながります。無理のない範囲で週に数回、30分程度の有酸素運動を行いましょう。
二重あご改善のための美容医療
セルフケアでは十分な効果が得られない場合や、より早く確実に改善を目指したい方には、美容医療という選択肢もあります。美容医療の施術について、以下の4つを解説します。
- 脂肪溶解注射
- HIFU(ハイフ)
- RF(高周波)治療
- 脂肪吸引
脂肪溶解注射
脂肪溶解注射はあごの下に直接薬剤を注入し、脂肪細胞を破壊・縮小することで二重あご改善を目指します。メスを使わないため体への負担が少なく、比較的気軽に受けられるメリットがあります。脂肪溶解注射の薬剤の種類と特徴は以下のとおりです。
項目 | 従来の薬剤(デオキシコール酸) | 新しいタイプの薬剤(BNLS注射など) |
効果 | 高い | 中程度 |
腫れ | 出やすい(1週間程度) | 出にくい(数日程度) |
ダウンタイム | 1週間程度 | ほぼなし |
施術回数 | 3~5回(2週間おきに1回) | 3~5回(2週間おきに1回) |
リスク | 内出血、腫れ、まれにしこり、皮膚の凹凸 | 内出血、腫れ、まれにしこり |
それぞれの薬剤には特徴や副作用の違いがあるため、医師とよく相談したうえで選択することが大切です。
以下の記事では、脂肪溶解注射を受けた後に起こりうる腫れや内出血などの「ダウンタイム」について、具体的な期間や症状、少しでも軽減するための対策まで詳しく解説しています。施術を検討している方は、事前に知っておくと安心です。
>>脂肪溶解注射のダウンタイムとは?期間や症状、軽減する方法を解説
HIFU(ハイフ)
HIFU(ハイフ/高密度焦点式超音波)は、高出力の超音波エネルギーを一点に集中させる施術です。皮膚の深層にあるSMAS筋膜(表情筋を支える膜)に熱刺激を与え、たるみの引き締めやリフトアップ効果が期待できます。
皮膚表面にはダメージを与えず、深部にのみ作用するため回復が必要な期間が短く、施術直後からメイクが可能です。施術後1〜3か月ほどかけて徐々に効果が現れ、比較的長期間持続するのが特徴です。目安としては5回以上の施術が推奨されています。
RF(高周波)治療
RF(高周波)治療は、高周波エネルギーを皮膚に照射し皮膚内部の水分分子を振動させる施術です。摩擦熱で肌の深部を加熱することでコラーゲンの生成が促進され、肌のハリや弾力の向上、たるみを引き締める効果が期待できます。
RF治療は、HIFUと同様にメスを使わずにリフトアップ効果を目指す施術です。施術後すぐに効果を実感できる場合もありますが、複数回の施術を行うことでより高い効果と長い持続期間が期待できます。
脂肪吸引
脂肪吸引はカニューレと呼ばれる細い管を挿入し、あご下の脂肪を直接吸引して取り除く手術です。一度に大量の脂肪を除去できるため、即効性が高いメリットがあります。根本的に脂肪を取り除きたい方、他の施術で効果が得られなかった方におすすめです。
脂肪吸引は費用が比較的高額で、腫れや内出血、一時的な感覚の麻痺などが生じる場合があります。手術後は医師の指示に従い、しっかりとしたケアが大切です。美容医療を受ける際はそれぞれの施術の特徴やリスクを理解し、ご自身の状態や希望に合った方法を選択することが重要です。
医師に相談し、納得したうえで施術を受けましょう。
まとめ
二重あごはさまざまな要因が複雑に絡み合って引き起こされます。主な原因は以下のとおりです。
- 加齢
- 生活習慣の乱れ
- 表情筋や舌筋の衰え
- 姿勢の悪さ
- むくみ
生活の中で取り入れやすい対策は以下のとおりです。
- セルフマッサージ
- 舌のトレーニング
- 姿勢の改善
- 食生活の見直し
- 有酸素運動
さらに効果を高めたい場合は、脂肪溶解注射や脂肪吸引など美容医療の施術を受ける選択肢もあります。医師と相談しながら、自分に合った方法で理想のフェイスラインを目指しましょう。
当院では脂肪溶解注射(カベリン)による痩身治療を行っています。二重あごなど気になる部位を狙い撃ちでき、すっきりとしたシルエットを目指せます。初回7,600円(税込)からお試しいただけ、施術時間は部位により5〜15分程度と短時間です。ダウンタイムも短く、施術後すぐに日常生活に戻れます。脂肪溶解注射について、以下のページでより具体的に説明しています。
>>脂肪溶解注射(カベリン)について
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参考文献
Okuda I, Takeda M, Taira M, Kobayashi T, Inomata K, Yoshioka N.Objective analysis of the effectiveness of facial massage using breakthrough computed tomographic technology: A preliminary pilot study.Skin Research and Technology,2022,28,3,p.472-479