鼻に脂肪溶解注射を打つ効果は?施術の流れと注意点を解説

2025.06.29 更新

鼻の形が気になり、鏡を見るたびに悩んでいませんか?団子鼻や低い鼻筋、広がった小鼻などは、顔全体の印象に大きく影響します。切らずに鼻の形を整える方法として、脂肪溶解注射が注目されています。脂肪溶解注射は、脂肪を分解する薬剤を注入し、部分的な脂肪減少を目指す治療法です。

特に鼻先の脂肪が気になる方や、団子鼻を改善したい方に選ばれています。注射によって鼻先のボリュームが減少し、鼻筋がすっきりと見える効果が期待できる場合があります。ダウンタイムが短く、手軽に受けられる点も魅力です。この記事では、脂肪溶解注射の効果や施術の流れ、注意点などを解説します。鼻の印象を変えたい方は、ぜひ参考にしてください。

当院では脂肪溶解注射(カベリン)による痩身治療を行っています。団子鼻や小鼻など気になる部位を狙い撃ちでき、すっきりとしたシルエットを目指せます。初回7,600円(税込)からお試しいただけ、施術時間は部位により5〜15分程度と短時間です。ダウンタイムも短く、施術後すぐに日常生活に戻れます。脂肪溶解注射について、以下のページでより具体的に説明しています。
>>脂肪溶解注射(カベリン)について

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脂肪溶解注射とは脂肪を老廃物として排出させる注射

脂肪溶解注射は、顔や体の脂肪を減らすために薬剤を注入する施術です。脂肪を分解する薬剤を脂肪層に直接注射することで脂肪細胞を破壊し、老廃物となった脂肪細胞はリンパ管を通じて体外へ排出されます。脂肪細胞の分解と排出の働きにより、部分的な痩身効果が期待できる場合があります。

使用される薬剤は、主に植物由来の成分で構成されています。デオキシコール酸やBNLSアルティメットに含まれる成分が、脂肪細胞の膜を破壊する作用を持ちます。デオキシコール酸などの有効成分は、体内にある胆汁酸と類似した性質を持ち、比較的安全に脂肪を分解することが可能です。

胆汁酸は肝臓で生成される消化液の一種で、脂肪の消化や吸収を助ける働きを担っています。脂肪溶解注射に使用される薬剤は、胆汁酸の仕組みを応用したものです。

以下の記事では、脂肪溶解注射をはじめとする「部分痩せ」を目指すための方法について、効果が期待できる施術や生活習慣のポイントなどを詳しく解説しています。理想のボディラインを目指したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
>>部分痩せはできる?効果が期待できる方法と理想のボディラインを作るコツ

鼻に脂肪溶解注射を打つ効果

鼻に脂肪溶解注射を行うことで期待できる効果は、以下のとおりです。

  • 団子鼻の解消
  • 小鼻のボリューム減少
  • 鼻筋をシャープに

団子鼻の解消

団子鼻とは、鼻先が丸く、やや横に広がっている状態を指します。鼻先に脂肪が多くついていることが原因で、幼い印象を与え、顔全体がぼんやりと見えることがあります。脂肪溶解注射によって鼻先の余分な脂肪を減らすと、団子鼻の改善が期待できる場合があります。

鼻を正面から見たときに鼻の穴が目立つ方や、鼻翼(小鼻の横の部分)が広がって見える方に効果が見込まれます。脂肪が減少することで、鼻の穴が目立ちにくくなり、鼻翼の広がりも抑えられます。結果として鼻全体のバランスが整い、すっきりとした印象になります。

小鼻のボリューム減少

小鼻の大きさや形も、鼻全体の印象に大きく影響します。小鼻に脂肪が多いと、鼻が大きく見え、重たい印象を与えることがあります。脂肪溶解注射は、小鼻の余分な脂肪を減らすことで、ボリュームの軽減が期待できます。小鼻は、鼻の穴を囲むように存在し、鼻の立体感を形成するうえで重要な役割を果たしています。

小鼻が小さくなることで、顔全体のバランスが整い、上品な印象を与えることも可能です。

鼻筋をシャープに

脂肪溶解注射は、鼻筋にも効果が期待されます。鼻筋に脂肪がついていると、鼻筋が太く見え、ぼんやりとした印象を与えてしまいます。脂肪溶解注射によって脂肪が減少すると、鼻筋がシャープになり、すっきりとした印象を与えることができます。鼻筋は、顔の中心に位置し、顔全体の立体感を決定づける重要なパーツです。

鼻筋がシャープになることで、顔全体が引き締まって見え、メリハリのある立体的な顔立ちになります。横顔のラインが美しくなり、Eライン(鼻先と下顎の先端を結んだライン)も整いやすくなります。

以下の記事では、顔の部位ごとの脂肪溶解注射の適正量について詳しく解説しています。特に鼻やフェイスラインなど、繊細なパーツにおける注入量の目安や効果の違いを知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
>>脂肪溶解注射は顔に何cc必要?部位別の適正量と効果を解説

脂肪溶解注射の施術の流れ

脂肪溶解注射の施術は、以下の手順で行います。

  • ステップ1:診察・カウンセリング
  • ステップ2:写真撮影
  • ステップ3:洗顔・消毒
  • ステップ4:マーキング
  • ステップ5:施術
  • ステップ6:注意事項の説明

診察・カウンセリング

はじめに医師による診察とカウンセリングを行います。現在の鼻の状態を確認し、脂肪溶解注射が適しているかを判断します。希望する鼻の形や施術に関する不安、疑問などがあれば、医師に相談することが大切です。脂肪溶解注射は、鼻の脂肪が少ない方には効果が薄い場合もあります。

医師と相談し、施術内容やリスク、費用、期待できる効果などを理解したうえで施術を受けるかどうかを判断しましょう。アレルギーの有無や既往歴なども正確に伝えてください。大豆やアーティチョーク由来成分にアレルギーがある方は、薬剤によってはアレルギー反応を起こす可能性があるので、必ず医師に申告しましょう。

写真撮影

施術前の鼻の状態を記録するため、複数のアングルから写真撮影を行います。正面、横顔などさまざまな角度から撮影することで、施術の効果を客観的に評価できます。施術後の経過観察にも活用でき、変化を比較することで効果を実感しやすくなります。

洗顔・消毒

施術部位を清潔に保つため、洗顔と消毒を行います。メイクをしている場合は、クレンジングで丁寧に落としてから洗顔します。消毒は、施術部位の感染症を防ぐために重要です。

マーキング

脂肪溶解注射を注入する位置に、ペンでマーキングを行います。正確な位置に薬剤を注入し、均一な効果を得るために欠かせない手順です。医師の経験と技術が重要となる工程であり、注入量や注入する深さによって効果が変わってきます。

鼻筋をシャープに見せたい場合は、鼻筋に沿って線状に注入する、団子鼻を解消したい場合は、鼻先に集中的に注入するなど、注入方法はさまざまです。医師は、患者の皆さまの希望する鼻の形に合わせて、最適な注入方法を選択します。

最新の研究によると、美容注射における超音波ガイド下施術は、血管の有害事象のリスクを減少させることが報告されています。超音波を使用することで、血管の位置や深さを正確に把握し、注入する深さや角度を最適化できます。超音波によって視認性が向上することで、内出血のリスクを最小限に抑え、より均一な効果が期待できます。

施術

マーキングした位置に、極細の針を使って脂肪溶解注射を注入していきます。注入時間は、注入量や部位によって異なりますが、通常は数分程度で完了します。鼻は皮膚が薄いため、痛みや腫れ、内出血が出やすい部位です。

施術には、腫れやむくみを抑える成分が配合された「カベリン(FatX Core)」や、引き締め効果の高い「BNLSアルティメット」などが用いられます。

注意事項の説明

施術後、医師から注意事項の説明があります。施術後のケア方法や、日常生活での注意点を確認しましょう。副作用として、アレルギー反応や感染症、しこりなどが発生する可能性もあります。リスクについても医師の説明を受け、十分に理解しておくことが大切です。施術の効果は、注入する薬剤の種類や量、個人の体質によって異なります。

1回で変化を感じることもありますが、複数回の施術を行う場合が一般的です。効果の持続期間にも個人差がありますが、脂肪細胞そのものが減少するため、比較的長く効果が続く傾向があります。

脂肪溶解注射のリスク

脂肪溶解注射に伴う主なリスクは、以下のとおりです。

  • 赤み・腫れ・内出血
  • 感染症
  • しこり

赤み・腫れ・内出血

脂肪溶解注射で最も多く見られるリスクは、赤みや腫れ、内出血です。症状は、注射針による皮膚への微細な損傷や、薬剤注入による炎症反応によって引き起こされます。多くの場合、症状は一時的であり、数日〜2週間程度で自然におさまります。赤みの程度は、ほんのりとした赤みから、周囲に広がる赤みまでさまざまです。

腫れも、注入部位がわずかに膨らむ程度から、周囲にも腫れが広がる場合もあります。内出血は、皮膚の下で出血が起こることで、青あざのように見える状態です。内出血の大きさや色味の濃さには個人差があり、時間の経過とともに黄色っぽく変化しながら徐々に消えていきます。

感染症

脂肪溶解注射は皮膚に針を刺して薬剤を注入するため、まれに感染症のリスクがあります。注射部位から細菌が侵入することで発症し、放置すると重症化してしまう場合もあるため、注意が必要です。感染症のリスクを最小限に抑えるためには、施術を受けるクリニックの衛生管理が徹底されているかを確認することが重要です。

滅菌処理の有無や施術環境の清潔さなどを、事前に確認しておきましょう。施術後は、医師の指示に従って清潔な状態を保ち、感染症の予防に努めることが大切です。注射部位を不用意に触れたりこすったりせず、必要に応じて清潔なガーゼで保護しましょう。

発熱や強い痛み、腫れ、膿が見られる場合は、速やかにクリニックへ連絡し、適切な治療を受けてください。

しこり

脂肪溶解注射後、まれに注射部位にしこりができることがあります。薬剤が皮膚の下で固まることが原因です。多くの場合、自然に小さくなりますが、数か月以上残る場合もあります。しこりの発生は、薬剤の注入方法や注入量、個人の体質などが関係していると考えられています。

一度に大量の薬剤を注入したり、適切な層に注入されなかったりすると、しこりが形成されやすくなる可能性があります。しこりの予防には、施術後の優しいマッサージが役立つとされています。マッサージは、薬剤が均一に広がるのを促し、しこりの形成を抑制する効果が期待されます。

強くこすりすぎると炎症や内出血が悪化することがあるため、医師の指示に従って優しくマッサージすることが大切です。しこりができてしまった場合は、クリニックに相談し、適切な処置を受けてください。場合によっては、ステロイド注射やヒアルロニダーゼ注射などによる治療が必要な場合もあります。

脂肪溶解注射の注意点

脂肪溶解注射の主な注意点は、以下のとおりです。

  • アレルギーがある人は受けられない
  • 直後の激しい運動は避ける
  • 鼻をかむ行為やマッサージに気をつける

アレルギーがある人は受けられない

脂肪溶解注射で使用する薬剤には、大豆や植物由来の成分が含まれている場合があります。大豆アレルギーの方や、アレルギー体質の方は注意が必要です。事前にパッチテストなどでアレルギーの有無を確認することが重要です。アレルギー反応は、皮疹やかゆみだけでなく、重症の場合、呼吸困難や血圧低下を伴うアナフィラキシーショックを引き起こす可能性もあります。

命に関わる危険な状態であり、迅速な対応が必要なため、アレルギーをお持ちの方は、必ず施術前に医師に相談してください。服用している薬がある場合も、必ず医師に申告しましょう。薬によっては、脂肪溶解注射との併用ができない場合があります。抗凝固薬や抗血小板薬を服用している方は、内出血のリスクが高まる可能性があります。

直後の激しい運動は避ける

施術後は、注射部位に腫れや内出血が生じることがあります。血行が促進されると、症状が悪化する可能性があるため、施術後48時間は以下の行動を控えましょう。

  • 激しい運動
  • 飲酒
  • サウナ
  • 長時間の入浴

洗顔やシャワーは可能ですが、患部を強くこすったり、刺激したりする行為は避けましょう。洗顔料や化粧品も、低刺激性のものを使用してください。腫れが気になる場合は、保冷剤などをタオルに包み、患部に優しく当ててください。患部を冷やすことで症状を和らげることが期待できます。

鼻をかむ行為やマッサージに気をつける

施術後は、鼻をかむ行為やマッサージにも注意が必要です。鼻を強くかむと、注射部位に負担がかかり、腫れや内出血が悪化し、治癒が遅れる可能性があります。マッサージは、薬剤が周囲の組織に拡散し、効果が薄れたり、不自然な仕上がりになったりする可能性があります。施術後2週間程度は避けるようにしましょう。

どうしても鼻をかむ必要がある場合は、ティッシュペーパーで鼻を覆い、できるだけ優しくかむようにしましょう。圧力が分散されることで、患部への影響を最小限に抑えられます。

まとめ

鼻への脂肪溶解注射は、団子鼻の改善や鼻筋のシャープ化が期待できる施術です。メスを使わずに受けられる手軽さも魅力の一つと言えます。施術は、以下の順に進行します。

  • 診察・カウンセリング
  • 写真撮影
  • 洗顔・消毒
  • マーキング
  • 施術
  • 注意事項の説明

施術時間は数分程度と短時間ですが、赤みや腫れ、内出血などのリスクがあるため、あらかじめ理解しておくことが重要です。使用される薬剤には大豆由来の成分が含まれる場合があるため、大豆アレルギーのある方は注意が必要です。施術後48時間は、激しい運動や飲酒、サウナなど血行を促進する行動を避けましょう。

鼻をかむ際は優しく行い、注射部位への刺激を最小限にすることが望まれます。施術を検討する際は、希望する仕上がりや体質に応じて、医師と十分に相談したうえで判断しましょう。

脂肪溶解注射には一定のダウンタイムがあり、施術後に腫れや内出血が生じることもあります。症状の程度や回復のスピードには個人差があるため、事前に対策や注意点を理解しておくことが大切です。以下の記事では、ダウンタイムの具体的な期間や症状、軽減する方法について詳しく解説しています。
>>脂肪溶解注射のダウンタイムとは?期間や症状、軽減する方法を解説

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参考文献

P J Velthuis, F Alfageme, H Cartier, D Cassuto, O Catalano, F Cavallieri, S Desyatnikova, C P Gonzalez Diaz, J S Kim, A Mandava, C Mariluis, L S Schelke, S Shah-Desai, S Weiner, X Wortsman. The use of ultrasound imaging in aesthetic injectables: A modified Delphi consensus. J Plast Reconstr Aesthet Surg, 2025, 104, p.33-37